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職人技

職人の技を次の世代につなぐ

2024/3/23

古い住宅の改修工事に行くと、天井や壁の向こうから古い材木が出てくることがよくあります。築年数が古ければ古いほど、立派な、大きな梁が使われていて、まだまだこの先も十分に家を支える強度を保ち続けています。

湿度や乾燥など、季節によって外的な影響を受けやすい日本の住宅ですが、その変化を上手に使えるのは、実は木造の住宅なのだそうです。湿気を含み、木が膨らむことで外からの湿気が家の中に入ることを防ぎ、空気が乾燥するとその湿気を放出する。季節による木材の変化を見越して、それぞれの性質に合う使い方をする木造住宅。

リフォーム現場では、古くなり、弱くなった部分を補強する作業を目にしますが、家の傾きや強度を考えながら、躯体に大きな負荷を与えずに作業を進める棟梁の姿を通して、過去の職人さんの知恵や技を見ることができてとても興味深いです。